アスペルガー当事者で特別支援教育支援員のASDですが、3月15日に合格発表のあった第29回社会福祉士国家試験に一発合格しました。
約2年前に通信制養成課程のある専修学校に入学し、働きながらレポート提出やスクーリングをこなして、何とか合格をゲットしました。
今日は合格までに役に立ったものなどをご紹介していきたいと思います。
学習開始時期
これが書籍代だけで5万ぐらいしますが、必須です。
レポート書くときに絶対あったほうが良いです。
ただ一発で合格できなかった場合は新しいのを買い直す必要はなく、前年のもので学習して、法改正などがあった部分だけ、ネットや専門書で補うという勉強方法で良いと思います。
スクーリング開始
相談援助のスクーリングなどが始まります。
欠かさず出席しましょう。
どうしても家庭の事情で出席できない場合は、同じ学校の他クラスに参加するという救済方法が取れることがありますが、自分と家族の体調管理も含めて、入念ね準備が必要です。
また実務経験がないと実習に行かなくてはなりません。
実習費用は別で、時間数もかなりの時間を実習に行かなくてはならないので、中途半端な気持ちでは資格取得は無理です。
スクーリング中は、職業柄、女性が多く、役割を決めてのロールプレイがあるので、コミュ障の人には一日が苦痛かもしれません。
業務で初対面の人と話すことも要求されるので、私は臆せずスクーリングを楽しむつもりで参加しました。
異性に声をかけて飲みに行こうと誘う人が出てくるのもこの時期ですが、みんな真剣に参加してますし、アフターのお誘いは軽いやつと思われるのが関の山です。
気の合う人が見つかれば、一緒に勉強できる友人は作れると思います。
レポート作成スタート
レポートは1科目で1600文字(原稿用紙4枚〜5枚以内)というものが多いです。
普段文章を書き慣れている方は楽勝ですが、各科目のテキストを活用しながら参考文献にもあたって、期日内にレポートを仕上げなくてはなりません。
やさしい先生の課題は書きやすい課題のことが多いので、割と自分の意見を自由に書いてたら4枚ぐらいすぐに書けますが、歴史をまとめたり、事例課題の場合は、参考文献の表記も文字数に計算されますので、論文・レポートの書き方の本を何冊か読んでおくと、今後の役に立ちます。
私の提出したレポートで評価が低かったのは、自分の経験を書いたのですが、どこかの事例を引っ張ってきたと勘違いされたものがありました。自分自身の経験であっても、どこかに明記しておく必要があります。
ひたすらレポート、月に2つのときも。
レポートが多い月は1ヶ月に2つ提出しなければならなくなります。
しかも学期内に未提出や単位認定してもらえなかったレポートが溜まりすぎると、アウトになります。
〆切に間に合わなくてもだめですので、時間内に学校事務局へ持参する猛者もいらっしゃいました。ただ当日であっても業務時間終了後に郵便受けなどに突っ込むのはNGです。
仕事をしながらのレポートは論文作成よりはかんたんですが、自分の業務外の分野の場合(私の場合は高齢者など)は、まず概要を掴んでから課題について深く調べることになるので、余裕がないとかなり大変でした。
私の場合、子どもの体調不良や自分の体調不良で時間が思うように取れず、ギリギリで提出したものがあります。
スクーリングでは様々な分野の方を招聘しての講義もあり、とても良い刺激になりました。
ひたすらレポートを提出して、相談援助のスクーリングをこなすと、2年目の秋ぐらいに通信課程は修了となります。
その次に待っているのは、孤独な試験対策です。
誰かと一緒に勉強できる学生とは違って、仕事や家事の合間に試験対策をする社会人は結構大変です。
問題集は各出版社から出ている過去問や1問1答を買うのですが、受験生にも好みがあるようで、中央法規はイラストか少なく字が多いので苦手だという意見も聞こえてきました。その他にはミネルバやユーキャンなど色々ありますが、私は中央法規だけにしました
まずは過去問を3年分解いて、なぜ間違えたのかを確認します。
間違えたところは正しい知識が定着するようにノートを作ってもいいし、テキストに書き込んでもいいと思います。
先生方はテキストに書き込んでいくのをオススメしていました。
隙間時間には一問一答で暗記です。
でも大学受験の歴史のように、定番の語呂合わせのフレーズというものが少ないので、自分なりにフレーズを考えたほうがよいでしょう。
私が活用したのは中央法規の過去問と一問一答のアプリです。
どこが間違えたか記録してくれるので、自分で学習状況を管理するのが苦手な人には最適だと思います。一問一答は子育ての合間にも勉強できるので、おすすめです。
でも書籍版とアプリ版の両方を買うと結構な金額になってしまうので、お財布と相談です。
一点注意が必要なのはスマホのOSアップデートとかアプリのアップデートをかけるとそれまでの進捗状況がリセットされることがありました。
個人データをクラウド上で保管するような気のきいたものではなかったので、最初リセット食らって大変でした。
それとOSアップデートで表示がおかしくなったりしたことも。
学習系アプリを使っている時期は不用意なOSアップデートは避けたほうがいいですね。
そうやって過去問を冊子版で解いたあと、スマホアプリでひたすら問題を解くのを繰り返しました。
でもパターンとして次の答えが自然と身体に染み付いてくるので、そんな時にはアプリのランダム出題などを使って対応しました。
併せて自分の実力を推し量るのに模擬試験を受験します。
2時間以上の長丁場を耐えられるか、トイレの問題は大丈夫かなど、本番に臨む前に一度はどこかの模擬試験を受験しておいたほうが良いと思います。
また模擬試験を受験しておくと、本番の試験後に解答速報サービスが利用できたのがよかったです。
私が受けたのは中央法規と社養協と福祉教育カレッジですが、受験している人は割りと本気の人が多いので、本試験のあとの自己採点サービスを利用したら、受験者の平均点が軽々6割超えしていたので凹みそうでした。
模擬試験は自宅で受験できるものもあるので、探してみてくださいね。
そして直前対策講座。
私は自分の行ってた養成校の講座を受けたのですが、これは受けなくても良かったかな。それよりも社養協の動画がためになりました。
毎日の通勤時間にYouTubeの講座の音声を録音したものをスマホで聞いて、仕事の休み時間にテキストを見て、記憶を定着させました。
受験の申込みは皆さん忘れないと思うのですが、当日消印有効なのに、諦めて今年受験しなかった知り合いがいたので、一年を棒に振らないためにも書類関係はしっかり〆切を遵守しましょう。
直前講座も終わると試験まで1ヶ月をきります。
インフルエンザの予防接種も済ませ、試験会場に近いホテルを予約しました。
そして模擬試験では古い鉛筆を使ったせいでマークミスとなってしまったので、本番用に鉛筆と消しゴムを新調しました。
試験当日。
他の資格試験で訪れたことのある大学での受験でした。
会場が広く監督間の声が聞こえないこともあるので、分からないところは聞き返す人もいらっしゃいました。
もちろんスマホは電源オフなのですが、時計の時報がオンの方がいらっしゃって午前の試験のあとに警告を食らっていました。
私の受験した会場は三人がけの机に二人でしたので、誰かに挟まれて受験するというのはなかったのですが、途中トイレに行きたくなったら恥ずかしがらずに手を上げて待ちましょう。
試験時間の30分以上前に入室を済ませておかなくてはならないので、試験直前にトイレに行く人が続出でした。
そして試験です。
試験時間はあっという間に流れますが、見直しをして間違えてしまうこともあるので、最後まで冷静に。
昼休みもかなり長時間ありますが、自称ほとんど勉強していないという人たちが知り合いを見つけて談笑し始めますので、耳栓やヘッドフォンで自衛して自分のペースを崩さないようにしました。
強者はうるさい人に口頭で注意するらしいのですが、余計な労力は使いたくないですね。
あとはお気に入りの飲み物やチョコレートは必須でした。
午後の部も終わると試験問題を持って帰って家路につきます。
忘れる人はいないと思うのですが、自分が選んだ解答は問題用紙に必ず印を付けておきましょう。
数日するといろいろなサイトで試験問題の模範解答が出始めます。
ここで解答割れと呼ばれる現象が発生します。
サイトによって解釈が別れるのです。
最終的には正答が合格発表とともに公開されるので、あまり一喜一憂しないほうが良いと思います。
そして自己採点して各科目で0点がなく、総得点が150点満点中約6割の正答で合格となりますが、今回は86点がボーダーでした。
合格発表は郵送とWebでの公開があります。
ウェブの表示はサーバーダウンもなく、すぐに閲覧できました。
県別のPDFファイルになってて自分の番号を見つけたときには2年間の努力の成果が報われた気がして感慨深かったです。
それから試験センターから郵送で合格通知や社会福祉士として登録するための書類一式が送られてきます。
この書類に必要事項を記入して所定の手数料を支払って郵送すると1ヶ月後ぐらいに登録証が送られてくるそうです。
私の場合は今日書類が届いたので、来週送付しようと思います。
駆け足で受験の流れを記録してみましたが、いかがでしたでしょうか?
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