写真は交換する前の新品のエンジンマウントとついていた古いエンジンマウントの比較。新品は樹脂よりも金属部分が増えて強度が増していました。
被災した友人のためにヤフオクで中古車を探しました。
陸送費がかさむので、なるべく近県でと思って探していたのですが、10万円以下の格安車はなかなかありません。
とりあえず車種を絞って探しました。
リセールバリューも考えたのですが、格安車はそれまでのメンテナンスノートが残っていないとどんな扱いだったか分かりにくいので、車検が残っていて乗りつぶしてもいい車種を探しました。
本当はスマート・フォーツーの軽登録車やスバルのR1を買いたかったのですが、どうにも予算オーバーでしたので、ダイハツにメーカーを限定してミラジーノやネイキッドを探しました。
程なくして隣の県に割と安い値段で出品されているのがあったので入札したんですが、まずそこで悪手をしてしまいました。
出品者は1000を超える評価の持ち主で、素人ですと書いてあるんですが、事業としてみなされるレベルの出品をしています。主に自動車・バイクの部品や車体です。
その方の悪い評価は10件以上ありました。
そこで焦っていた私は賭けに出てしまったのです。後の祭りでした。
入札して終了時間ギリギリになるとあるIDの入札がありました。
そこで気づいてやめておけばよかったんですが、終了時間が迫った焦りから、第二の悪手をとってしまいました。
件の出品者の悪い評価欄にその入札者のIDがあり、落札者都合で入札が取り消されている履歴が確認できました。
そして私の入札額を超える入札をしてきました。
後で分かったのですが、おそらく出品者の仲間が落札価格を釣り上げるのに、善意の第三者を装って入札してきて、最高額落札者になった時には落札者都合で削除しているようです。
私がそれに気がついたのは出品者の他のオークションを観察していてそのIDがよく出てきたからでした。しかも購入には至っていないので、クロ確定だと思います。
IDの部分一致と評価数で推測するしかないのですが、ヤフー側はこの悪質な行為を取り締まるプログラムを組めないのでしょうか?
そして運悪く落札したその車両なんですが、最初の商品説明ではエンジンに異音もなく、タイヤも新品で絶好調だとのこと。記録簿ありとあります。
何度か取引ナビでやり取りして、引き取りに行くことができないので、陸送を頼みました。
陸送して届いた車両を知人の整備工場に取りに行くと、その車はトイレの芳香剤のような悪臭を放って僕を待っていました。
窓を全開にして自宅に帰りましたが、ベルト鳴きがひどく、信号待ちの車体の振動はおそらくエンジンマウントがダメになっているような勢いでした。
あまりにもお粗末なその車両に意気消沈して家に帰りつくと、新しいこの車の所有者に事情を説明して、部品交換をすることにしました。
とりあえずダメなのがファンベルト類です、もうヒビが入っていて切れそうでした。
そしてエンジンマウント。運転席側は難しいけど、フロントなら自力で行けそうなので、まずは自分で変えることにしました。
そしてバッテリーやクーラントはとっくに交換時期を1年以上過ぎています。
エアフィルターも真っ黒。
めんどうでしたが、フロントバンパー一式を外してベルトやエンジンマウントを変えました。
消耗品もと思い、バッテリー、ワイパーブレード、エアフィルター、エンジンオイル、オイルフィルターを変え、燃料添加剤でエンジン内を洗浄しました。
あとはATFやブレーキパッドにフルードも変えたかったのですが、もうきりがないので止めました。
記録簿の内容を事前に見せてもらえばよかったです。
そこからが気分の悪いやり取りが始まります。
とにかく出品者の言い分は「素人だからわからなかった。」の一点張りです。
でも法律上はヤフオクでの取引数が膨大であるので、事業性があると判断できれば瑕疵担保責任の問題があります。
そしてやり取りしているうちに、「そういえばエンジンから音がしていた。」などいくつかの不具合だと判断できる事実を私宛のメッセージに書き始めました。
返品するには部品交換を既にしてしまったので、一部返金を求めたら、逆上してきました。
あまりの豹変ぶりは悪い評価に書いてあった表現そのままでした。
そして釣り上げ入札者とグルだろうという指摘には一切反応してきません。
こちらもすごく気分が悪かったので、すぐに弁護士に相談しました。
しかし今回の場合は車両の代金が10万円ほどなので、裁判するにはメリットがあまりないなあという判断です。
こういう悪質な人をヤフオクから排除できるならと思い、いろいろ考えていたら、ヤフオクプレミアム会員用に落札した商品にまつわるトラブルで訴訟を起こした場合は弁護士費用を負担しますと書いてあるページを見つけて、小躍りしました。
さっそく一次審査に応募します。
一次審査はすごく簡単で、自分が落札した商品を選択して申請するだけ。
そして数日後残念な連絡がヤフオクより届いてきました。
自動車バイクカテゴリにはこの特約は使えないとのことです。
だったら最初から書いておけよという感じです。
しかもこの訴訟費用なんですが、最大で5万円しか負担してくれません。
普通に弁護士に頼んで訴訟したら少なくとも10万から15万はかかることが多いので、自己負担してまでやるならありですが、一次審査を通らないと使えないので、あまりメリットがないかもしれません。
どなたかこれを使って勝訴したよーという方はいらっしゃったら、教えて下さい。
今回は泣き寝入りしたくないので、個人で訴状を書いて少額訴訟をするつもりです。たまたま家のそばに裁判所があるのと、相談できる弁護士の友人が3人ほどいるので、最善策を検討しています。
どうかヤフオクで自動車・バイクを買われるときは悪質な出品者に気をつけてくださいね。
これまでの取引履歴をしっかりチェックして、グルになっているIDがいないかも確認したほうが安心ですね。
そしてやっぱり悪い評価が多い方は何かしら問題を抱えているという判断で間違いないと思います。
今回はほんとうに勉強になりました。
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