地震とアスペルガー

大人になって診断が確定したAS当事者の復興の記録

震災で役に立ったもの:浄水ポット

地震で被災してしばらくは水道が使えませんでした。

でも水の都熊本なので、少し探せば昔からの湧水があります。

それで毎朝の日課が水汲みでした。

 

米を研いだり、野菜を洗うのはもちろん、洗濯物をすすいだり、食器をすすいだり、昔の生活に逆戻りしていました。

 

そんな状況で水質検査ができるはずもなく、飲水は避難所で配給されたミネラルウォーターか支援物資のミネラルウォーター、もしくは汲んできた水を煮沸して飲んでいました。

自宅避難所は9人世帯だったので、結構な量の水が必要でした。

水道に接続するタイプの浄水器は水圧がないとろ過できないので、もちろん使えません。

そこで役に立ったのは浄水ポットでした。

浄水ポットは写真にあるように上と下の2層に分かれていて、上の層から浄水カートロッジを経由して下の層に水がたまります。

カートリッジには活性炭などが効果的に配置されていて砂などの不純物をきれいにしてくれます。

国産であれば無印良品のものや有名なとろこではブリタの浄水ポットが有名ですね。

 

我が家では無印良品の商品を以前から使っており、一時期浄水ポットの内側の部分だけがリニューアルされたので、そこだけ買い直して、何年も使っています。

 

まさかこんな非常時に役に立つとは思ってもいませんでしたので、とても頼もしかったです。

大人はまだいいのですが、小さい子どもたちになるべく安全な飲み水をあげたいと思い、煮沸後の湯冷ましをこの浄水ポットでろ過して使っていました。

 

このようなポット型以外にも浄水だけが目的であれば、ストロー型やポンプ型などアウトドア用品で探せばいろいろあります。

ストロー型で有名なのはソーヤーミニ。

これは感染症予防のために一人一本は必要ですね。

避難グッズに入れておくとかさばらないのでいいかもしれません。

ポンプ型で私が持っているのはガソリンコンロで有名なMSRのものです。これはフィルターの性能がいいらしく、ストロー型と違いメンテナンスすれば、長期間の使用に耐えるのとフィルターの性能がいいので選びました。

 

あまり日本では取り沙汰されませんが、北海道にいるエキノコックスのように寄生虫が水の中に潜んでいる可能性はあるので、用心に越したことはありません。

しかもMSRのフィルターはセラミックも使用されており、工具無しで分解でき、0.2ミクロンのフィルターは味や臭気だけでなく、原生動物やバクテリアを取り除いてくれます。

浄水器自体が軽いので、山に行く時に持っていけば途中の水場の水をろ過して飲むこともでき、重たい水をたくさん抱えて山に入る必要もないので、かなりおすすめです!

 

実は地震とは関係ないのですが、以前縦走してて手持ちの水が尽きて、山の斜面を流れる水に直接口をつけて飲んだのですが、その山の山頂にたどり着くと小屋があり、汚水が流れだして斜面の水となっていてものすごく気分が滅入った(お腹も壊れました)ことがあります。

生命維持に直結する水だけに非常用の浄水器を準備しておくことも防災グッズの選定では大事だと今回の地震で痛感しました。